藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

産経新聞「朝の詩」などに投稿しています。

星―産経新聞「朝の詩」掲載詩

産経新聞 朝の詩「星」

産経新聞 朝の詩「星」

産経新聞一面「朝の詩」のコーナーに掲載していただいた詩。

 

ある寒い夜の帰り道。

どうにもならないことで落ち込んでいた私に、偶然出会った赤ちゃんが手を差し伸べてくれたことがありました。

ちょうど星が綺麗な夜で、赤ちゃんの両手が夜空に浮かぶ星と重なったのです。

そんな何でもない日の、ささやかな感動を綴りました。

 

正直、子どもや赤ちゃんはあまり得意ではありません。

その何の邪心もない微笑みに、羨ましさと恐さを感じてしまうから。
親に愛されている様子に、自分の幼少期を重ね、その愛に応えられているのかと後悔してしまうから。

 

けれど、そんな醜い感情を浄化し感動に変えてくれるのも、また彼らなのだと思います。

子どもやお年寄りから、何か神さまと接しているような感覚を受けるのは、私だけでしょうか。

きっと人は天から降りてきて、ある時点で地面に降り立ち、また天に昇っていくのではないかと思うような。

きっと私よりも天に近い存在なのだろうと、勝手に信じています。

 

***

幼い頃
手を伸ばせば
夜空の星にも
届くと思っていた
やがて背は伸びたが
夜空の星は遠くなった
そんな私を求める
赤ん坊の小さな手
ああ私がずっと
探し求めていた星は
ここにあったのですね
私の手のひらも
誰かの小さな星に
なれるかしら

***

 

新川和江先生、選んでいただき本当にありがとうございました。

これからも何でもない日常の感動を言葉にし、密かに残していくつもりです。

 

わたしの産経新聞「朝の詩」

このブログでは産経新聞「朝の詩」に掲載していただいた詩をまとめています。

 

1 星―産経新聞「朝の詩」-藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

2 消しゴム―産経新聞「朝の詩」 - 藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

3 初夏―産経新聞「朝の詩」 - 藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

4 はたちの夏―産経新聞「朝の詩」 - 藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

5 未来―産経新聞「朝の詩」 - 藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

6 いのち―産経新聞「朝の詩」- 藤ほの香Blog 星叶-ほのか-な願い

 

青春の思い出であり、ささやかな生きた証であり、唯一私が誰かに見せることができる「背中」です。

一人百首プロジェクト④

あげパンの砂糖つもった盆の上好きな子の名を書いては消した

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先日、仕事の昼休みに昼食を買いに行って、揚げパンを見つけました。

 

小学生の頃一番好きだった給食。

食べながら手と口の周りが砂糖まみれになって、少し恥ずかしかったのを覚えています。

 

忙しい大人を小学生だったあの日に戻してくれる魔法の食べ物。

 

厳しい上司にも、満員電車の疲れたサラリーマンたちにも、

好きな子の名前を繰り返し書いては消すような
砂糖みたいに甘くて切ない時期があったのでしょうか。

なんて考えて、ほっこり切なくなった昼休みでした。

 

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※一人百首とは

百人一首の逆。すなわち、1人で100の短歌を詠んでいくプロジェクトです。

一首ずつ、短歌を載せていきます。

詩とファンタジーに掲載していただきました

アンパンマンの作者やなせたかしさん創刊の雑誌「詩とファンタジー」に私の詩を掲載していただきました。

詩とファンタジー35号「生き物さかさ数え唄」

詩とファンタジー35号「生き物さかさ数え唄」

「詩とファンタジー」35号に掲載された詩です。

「星屑ひろい」というコーナーにて、可愛らしい挿絵も一緒に載せていただきました。

 

この詩を思いついたのは、怪我をして入院した友人の見舞いに行った病院のお手洗いでした。

友人は入院をきっかけに運動部をやめるかどうか、学生時代の過ごし方を迷っている時期でした。

 

また、私は保育園でアルバイトをしている時期で、

自分の幼少期とはかなり変わった(でも元は同じだと思われる)数え唄を耳にする機会がありました。

 

その時の様々な状況が化学反応を起こしてすっと湧いた詩です。

 

「一つ人は悩み苦しみ 何とか一本道を行く」

 

人生は山や道にたとえられることがあります。

戻ったり回り道をしたりはしても、結局は一本道なのだと私は思います。

その年齢のその日は、一日しかない。その日の朝は、夜は、一瞬しかないのだから。

 

***

生き物さかさ数え唄

十はてんてんてんとう虫

十字路を行ったり来たり

 

九つくじらは空の上

雲になってぷかりぷかり

 

八つは蜂の子ぶんぶんと

八の字ダンスを踊ってる

 

七つナメクジ子どもらに

塩をかけられ足止めだ

 

六つこわぁいろくろ首

首がにょきにょき伸び縮み

 

五つゴリラはウホウホと

ジャングルの道迷い気味

 

四つ鹿はおどおどと

歩き回り結局元の場所

 

三つサンタはそりの上

子どもの家を転々と

 

二つニジマス餌をパクリ

釣りの親子に掴まった

 

一つ人は悩み苦しみ

何とか一本道を行く

***

数え唄って子どもの歌でありながら、少し怪談めいた魅力があって好きです。

全てを見通しているような。

また作ってみたいと思う詩の形態の一つです。

一人百首プロジェクト③

眺めればとても小さく愛おしい星屑ほどの人の営み

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夜、帰宅する際に見えるマンションや家々の灯り。

私はそこに住む人の顔も、名前も、顔も、声も、人生の一部すらも知らない。

善人かもしれないし、悪人かもしれない。

それなのに、苦しくなるほど愛おしく感じるのは何故なんだろう。

身近な人には、「幸せになってほしくない」なんて簡単に思ってしまう私なのに。

 

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※一人百首とは

百人一首の逆。すなわち、1人で100の短歌を詠んでいくプロジェクトです。

一日ひとつ、短歌を載せていきます。

未来―産経新聞「朝の詩」

産経新聞朝の詩「未来」

産経新聞 朝の詩「未来」


産経新聞の朝の詩に掲載していただいた詩。

2017年1月27日、20歳を迎える直前の冬でした。

 

原風景は中学3年生の冬。

スキー合宿に行くために始発の電車を待っていたとき。

見かけた老夫婦は長年連れ添ってきたことがよく伝わってくるくらいに、表情がよく似ていました。

手を繋いで身を寄せあっている二人の前に電車が滑り込んできたときが、ちょうど夜明けでした。

朝日に照らされる二人は、誤解を恐れずに言うならば、そのまま天国へ昇っていってしまいそうな神々しさでした。

5年以上経った今でも、印象に残っている光景です。

 

実は、当時の私は思春期真っ只中でした。

「オシャレ」「可愛い」「すごいね」

そんな褒め言葉が何よりのご馳走で、誰かに羨ましがられることが幸せ。

同年代だけの狭い世界―40人くらいのクラスの中で、友達はいるけれど、本当はどう思われているのかわからない。

だから、自分の絶対的な存在意義を探していました。

そして、何かしらで褒められたとき、認められたと思ったときに、充足感を感じていました。

 

けれど。

スピーチでクラスメイトの尊敬を集めたときより、全校集会で表彰されたときより、老夫婦の姿を見たときの方が、何故だか嬉しかったのを覚えています。

現に今も、表彰して下さった校長先生の表情は覚えていないのに、名前も知らない二人の表情は覚えているのです。

 

血も繋がっていないのに、雰囲気がきょうだいのように似てくるほど、自然体で長く共に生きられる相手。
そんな相手と一人でも巡り会えたなら、それ以上の幸せはない。

そう、この日から思っています。

 

夫婦の理想形は人それぞれだと思いますが、私にとっては年老いた二人の姿が一番の理想です。

 

***

未来


早朝の

プラットホームに

老夫婦が佇んでいる

肩を寄せ、手を繋ぎ

少し丸い背中も似て


滑り込む電車の向こう

朝日がふたりを照らす


ああ私も

いつの日か

彼等の行き先に

辿り着けるでしょうか

***

産経新聞朝の詩「未来」

産経新聞 朝の詩「未来」

選んで下さった選者の新川和江先生、投稿のきっかけを下さった故・柴田トヨさん、ありがとうございました。

一人百首プロジェクト②

ルービックキューブみたいなチョコを食むそろえてすとんと落としたくてf:id:nohono821:20190919203022j:image

私のおやつの定番は、真四角のチョコレート。

組み合わせたらルービックキューブみたいになりそうだなぁと思いながら

いつも一気にいくつも頬張っています。

 

パッケージにある「ストレスの緩和」だけじゃない。

謎解きみたいに、すとん、と悩みが腑に落ちる効果があると思うのです。

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※一人百首とは

百人一首の逆。すなわち、1人で100の短歌を詠んでいくプロジェクトです。

一日ひとつ、短歌を載せていきます。